2017/05/12

築地市場の土壌汚染調査結果(5/11)

(1)表層50cmのガス調査結果が東京都より発表
(平成29年5月11日 中央卸売市場部)

築地市場において、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)に基づき、実施している土壌汚染状況調査のうち、土壌ガス調査の結果についてお知らせいたします。
第一種有害物質(計12種)※1について、 表層の土壌ガスを分析したところ、全111か所の調査箇所のうち、下記のとおり1か所において、ベンゼンが検出されました。
今後、この1か所の調査箇所について、詳細に土壌汚染状況を確定するため、ボーリング調査を速やかに実施し、適切に対応してまいります。
調査地点:G19-2  ベンゼン:0.16volppm(定量下限値 0.05volppm)

(引用)http://www.shijou.metro.tokyo.jp/press/2017/0511.html
(画像)https://twitter.com/nakazawa_mama2/status/862615386444898304
(中澤氏ツイッターより)

そもそも、土壌汚染調査は以下に示すような順序で行われ、今回発表になったのは2)のうちのガス調査で、おなじく表層土壌調査結果はもう少しあとになると思われます。
1)地歴調査
2)表層土調査
3)絞り込み調査・個別調査
4)詳細調査
5)地下水汚染調査
6)土壌汚染除去工事の実施
7)地下水モニタリング
各ステップで汚染が検出されなければ、その時点で完了。
(出典)http://www.georhizome.co.jp/flow.html 「ジオリゾーム社 土壌汚染調査の流れ」

おそらく今回は、過去の増築工事のときの手続き未了のエリア中心になっているみたいですね。
なお、クリーニング工場のテトラクロロエチレンのタンクは地図のマス目のD・E/13・14のあたりとのこと。
(出典)https://twitter.com/a_la_clef/status/862622786920914944

【結果の考察】

1)検出されたのがベンゼン
地歴調査ではGHQクリーニング工場跡からのトリクロロエチレンとテトラクロロエチレンなどの検出が予想されていましたが、それらは検出されずに、まったく予想外の物質が検出されたことになる。

2)大気汚染基準と比較
0.16volppmだから1リットル中に0.16*10^-6L
ベンゼンの蒸気比重は2.7で空気は1.3g/Lだから、ベンゼンは3.5g/L。
ということで、0.16volppmだと3.5*0.16*10^-6 = 5.6*10^-6 g/L = 0.0056mg/L
大気中のベンゼン濃度の基準は年平均で0.003mg/立法方メートル = 0.000003mg/L

従って大気汚染濃度比=5600/3=1870倍となり、周辺の車排気ガス影響よりは相当高い。
(出典 渡辺氏ツイッター)
https://twitter.com/litulon/status/862671619906445312

3)水谷氏のコメント
皆様お世話さまです
築地のベンゼン表層ガス調査のデータが届きました。
111区画で調査の結果1ケ所で検出。0.16ppm。
同じような調査を豊洲でもやっています。表層ガス調査で88区画で検出。最大4.7ppmです。

豊洲では別に表層ガス調査に代わる地下水調査もやっており、526区画で基準を超過して検出。
最大10000倍。結果、579区画がベンゼン汚染区画となります。
ベンゼンの概況調査は原則表層ガス調査ですが、地下水によってガス調査ができなかった場合、地下水調査に代えることができます。
(出典)
https://twitter.com/a_la_clef/status/862804982688395265
https://twitter.com/a_la_clef/status/862805297424814080




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